ぼんやりと考えている人

ひろしまなおき (廣島直己)
名前: ひろしまなおき (廣島直己)
住処: シリコンバレー
職業: しがないプログラマ
家族: 愛妻一人、息子一人、娘一人
道具: ハーレー二台、ギター三本
電紙: n at h7a.org

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以前にぼんやりと考えたこと

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23 April '2007 - 00:26 | 日米対決 頭寒ケツ熱

久しぶりの日本では、なぜかトイレについて思うこと、気付かされることがたくさんあった。

まず、トイレがとても狭いと感じたことに驚いた。新しい家では比較的そうでもなかったのだけれど、古い家のトイレはどこも、あまりに狭すぎてびっくりした。あれでは、トイレの中ではしたくても運動ができない。しないけれど。

いや、それにしても狭すぎる。広々としている必要はないのかも知れないけれど、そこまで狭くしていったいどうしたいのかと思うほど狭く感じた。

まあ、基本的に部屋は狭いし天井は低いし、単なる慣れの問題だとも思うのだけれど、多くのアメリカ人は、物理的に入ること、もしくは座ってドアを閉めることができないんじゃないかと思う。アメリカではあまり大きくない程度のぼくのひざが、前のドアにほとんど当たるかもというくらいに狭いトイレもあった。

それから、トイレがとても寒いことにも驚いた。まあ、寒いのはトイレだけじゃなくて、家の中でも居間以外はぜんぶ寒いのだけれど、トイレは小窓が少しあけてあることが多いので、特に風がすーすーして寒かった。

トイレが洗面台と一緒になっていて、他の部屋同様にヒーターもついているふつうのアメリカの家の場合、トイレが特別寒いというのはちょっとありえないので、これはかなり新鮮な感覚だった。

しかし、トイレが寒いから余計になんだろうけれど、ぼくが座ったトイレのほぼ全部に便座ヒーターが備え付けてあって、とても暖かかったのは感動した。寒くないトイレに暖かくもない便座が当たり前になってるぼくとしては、寒くしといて暖かくする日本方式というのはとても矛盾しているようにも感じたけれど、きっと日本ではそれが当たり前なんだろう。日本から来た人たちが、ことごとく、アメリカの暖かくない便座に文句を言う様を見ていると、そもそもトイレが寒くないんだから便座もべつに冷たくないだろうとも思うわけだが、こういうのは慣れだけがすべてなんだろうな、と思う。

ちなみに、某G社の本社のトイレで暖かい便座に感動して以来、いつかうちにもあれをつけようとは思ってる。まあ、便座というよりもあの水で洗ってくれるやつの方なんだけれどね、欲しいのは。また、こういう素晴らしい機械を子供たちに当たり前に使わせてやりたいというのもちょっとある。

つぎに感心したことは、子供がトイレで驚いたこと。つまり、水洗タンクの上で手を洗うという仕組みだ。

女房の実家で息子をトイレに連れていった時、用が終わって水を流したら、水洗タンクの上に水が流れるのを見た息子がびっくりして声をあげた。「お父さん、こんなところから水が出てるよ!」それを聞いてぼくもびっくりした。ああ、ここはびっくりするところだったのか、と。

彼がこの仕組みに驚いたということは、これは日本的なんだな。なるほどなあ。いままで気づかなかった。

アメリカのトレイはたいていは洗面台のとなりにあるので、そもそもそんなところで手を洗う必要性がまったくない。ましてや資源を大事に使うなどという殊勝な発想もない。

タンクを貯める水で手を洗う仕組みというのは、アメリカと違ってトイレだけが別個に存在している日本の場合、たぶんこの方式以外はあまり無駄すぎてありえないということなのだろうけれど、よくよく考えてみると素晴らしいアイデアだ。ということに、いままで全然気づいてなかったことが情けない。

「日本のトイレは凄いだろう。大事な水を無駄にしない知恵なんだよ。日本人はこういう凄いものを作るんだよ」と、それが日本人の発明かどうかはしら ないけれど、とりあえず子供に自慢しておく。彼のルーツである日本は、かくも凄い国なのだと思わせて、とにかく日本を大好きにさせておく必要があるから だ。

そして、最後に驚いたのは、高速道路のサービスエリアでトイレに入った時のこと。

まず、手を拭く紙がないこと(笑) ジェットタオル系が、あるところにはあったけれど、紙が置いてあったところは一つもなかった。そういえばそうだった気がするけれど、この常識も完全に失念していた。

トイレに行くたびに紙はどこかと息子が聞き、日本ではトイレには紙はないんだよと答えると、彼は喜んで、びしょびしょの手をばたばたやりながらズボンで拭いたりしていた。

アメリカには紙が置いてないトイレなんてほぼないし、そんな行儀の悪いことを彼はいままでしたこともないから、そういうことを堂々とできるのがとても楽しかったらしい。

あと、サービスエリアのトイレの多くには、幼児用のトイレと洗面台があったのには感動した。

アメリカのトイレでは、子供用の便器が一つだけあるのがほとんどだけれど、幼児用というほど低いものではないし、ましてや子供用の洗面台なんてまずない。大人用の洗面台では、彼は手が届かなくて一人では手を洗えないのだけれど、日本のサービスエリアのトイレでなら、すべてを一人でできる。親に頼らずにできることが、かなり嬉しかったらしく、彼は大満足だった。

最後に、サービスエリアのトイレで、彼に聞かれた質問も新鮮だった。

「お父さん、なんでここのトイレは外にあるの?」

え?そと?ああ、そうか、そうか。そう言われれば確かに外にある。お土産売り場とは離れていて、いったん外に出てからトイレに行く感じなのだけれど、これが不思議なことだとは彼に聞かれるまでまったく気付かなかった。

うーん、なんでだろう。デパートとかなら屋内にトイレがあるのに、なぜかサービスエリアでは外にある。いままで考えたこともなかったけれど、よく理由は分からない。単に、伝統的にトイレは離れてあるべきものなのかも知れない。

トイレひとつでこんなに違う文化が見えるというのは、とても興味深い。普段体験していないからといって、ここまで当たり前を忘れてしまうものかと、変な気持ちになったけれど、息子が、日本を凄いと感じ、日本が大好きだと言ってくれたときはとても嬉しかった。

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この前行った Oakland Athletics の McAfee Coliseum の男性トイレはちょっと驚いた。仕切りのない、ちょっと長くて浅いバスタブみたいなところに男共が並んで仲良く流し込むスタイル。一緒に行った韓国人は「こんなところではできない!」と大用の個室で用を足してたけど。
確かにあれはちょっとびっくりしますね。なんか大きなお鍋で小便スープをみんなで作ってるみたいな感じで楽しくなりますが。
ただ、アイデアとしては日本の古い男子トイレと同じかと思いますので、日本男児なら問題ないでしょう。いまでもああいうトイレが日本にあるのか分かりませんが、田舎の小学校とかならまだまだありそう。
まあ、あれでこそ正式な「連れション」が実行できるという気もします。
計3回ワラタ

  
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