20 February '2007 - 21:59 | 技術動向 今年は三月十一日から夏時間
今日、とあるところで、放送局や関係者に対してこういうメールがあった。「今年の夏時間は、いつもよりも三週間も早く始まるから、DST が適切な情報を保持するように、みなさん気をつけてくださいね。」
だいぶ前に訊いたはずなのだけれど、ぼくはすっかり失念していてびっくりした。げ、そんな話あったっけか、と。
Change to daylight saving time
The bill amends the Uniform Time Act of 1966 by changing the start and end dates of daylight saving time starting in 2007. Clocks will be set ahead one hour on the second Sunday of March (March 11, 2007) instead of the current first Sunday of April (April 1, 2007). Clocks will be set back one hour on the first Sunday in November (November 4, 2007), rather than the last Sunday of October (October 28, 2007). This will make electronic clocks that had pre-programmed dates for adjusting to daylight saving time obsolete and will require updates to computer operating systems. The date for the end of daylight saving time has the effect of increasing evening light on Halloween (October 31). This section of the act is controversial, primarily because there is doubt if daylight savings actually results in a net energy savings. The additional effort of changing quite possibly billions of clocks on embedded systems as well as enterprise servers may cause significant impact to the productivity of any country that adopts these changes.
http://en.wikipedia.org/wiki/Energy_Policy_Act_of_2005#Change_to_daylight_saving_time
ということらしい。そういえば、そんな話をだいぶ前に聞いたようなそうでもないような。
アメリカの Digital TV の規格のひとつに PSIP (Program System and Information Protocol) というのがあって、この中に STT (System Time Table) というのがある。STT は、現在時刻情報と、DST (daylight saving time) 情報 (もうすぐ始まるよ、始まったよ、もうすぐ終わるよ、終わったよ) を保持している。STT の時刻は GPS 時刻なので、テレビで EPG (Electronic Program Guide) などを実装するときには、この DST とユーザ入力(もしくは地上波で受信できている TSID などから判定した)タイムゾーンをもとに、ユーザのローカルタイムを計算する。つまり、現在時刻の精度のみならず、DST の情報もとても重要。
しかし、PSIP ジェネレータのゾーンファイルが更新されていないようだと、当然間違った DST を送出してしまう。そんな情報がそこで作られて届けられているということは、送信側の誰もがちゃんと理解しているとは限らないし、PSIP は機械が勝手に作って出してくれるものであって、それ以外の何者でもないと思っていてもおかしくない。実際、未だにかなり間違った PSIP を送信し続けている放送局もたくさんある。
テレビ受像機側は受信したデータを適切に(つまり規格に則った形で)使うだけなので何の混乱もないのだけれど、送信側にはちょっとした混乱があるかも知れない。
それにしても、ぜんぜん気づいてなかったから、「びっくりしたなあ、もぉ」(ちびまる子ちゃんの影響で我が家で流行っている台詞)、と思いつつ、このブログのサーバのゾーンファイルを更新。http://rpm.pbone.net/index.php3/stat/4/idpl/3843702/com/tzdata-2007a-1.fc7.noarch.rpm.html からファイルを落としてきて、さくっと解凍コピー。
次に、昨秋から Unix になってしまった自分のマシンはどうなってるかも確認。
$ zdump -v /etc/localtime | fgrep 2007
/etc/localtime Sun Mar 11 09:59:59 2007 UTC = Sun Mar 11 01:59:59 2007 PST isdst=0
/etc/localtime Sun Mar 11 10:00:00 2007 UTC = Sun Mar 11 03:00:00 2007 PDT isdst=1
/etc/localtime Sun Nov 4 08:59:59 2007 UTC = Sun Nov 4 01:59:59 2007 PDT isdst=1
/etc/localtime Sun Nov 4 09:00:00 2007 UTC = Sun Nov 4 01:00:00 2007 PST isdst=0
おぉ、偉い。って、いつのまに。
$ ls -l /usr/share/zoneinfo/US/Pacific
-rw-r--r-- 2 root wheel 1017 Jan 26 18:05 /usr/share/zoneinfo/US/Pacific
ほほう。一ヶ月前にアップデートしていたらしい。
ていうか、Software Update は手動でやっているのだから、この更新は自分で意図してやったはずだ。それなのに今までそのことに気づいてなかったなんて、どういうことだろう。節穴かっ(「欧米か」風に)
何が更新されているかも見えないような節穴なら、全自動で update しても同じことですね。情けな orz
go55man () - 21 February '2007 - 16:59