ぼんやりと考えている人

ひろしまなおき (廣島直己)
名前: ひろしまなおき (廣島直己)
住処: シリコンバレー
職業: しがないプログラマ
家族: 愛妻一人、息子一人、娘一人
道具: ハーレー二台、ギター三本
電紙: n at h7a.org

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以前にぼんやりと考えたこと

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31 January '2005 - 00:31 | 時事 ハーバード学長の問題発言

ハーバード大学のサマーズ学長の発言が物議を醸している。 どこを探しても、学長の実際の発言自体はどこにも示されていないので、彼を非難する意見も彼の言い訳も、どうも要領を得ないのだが、基本的には、科学の世界に女性が少ないのは先天的な能力の問題なのではないかと学長が疑義を呈したということらしい。

サマーズは、科学の場に女性が少ないことの理由をいろいろな角度から検証、議論するために、ひとつのアイデアとしてあえて挑発的な発言をしたと言い訳しているが、普段から歯に衣着せぬ発言が多い人なので、本当にそうなのだろうとも思える。

しかし、学長という立場でこういう発言をすることは、かなり危険なことだろう。誤解だろうと誤解でなかろうと燃料投下になるのは間違いない。実際、この発言は大問題になった。

おれも言いたいことを放言する癖があるので、将来ハーバードの学長になっても、今回のサマーズ失言問題を他山の石として気をつけたい。




偏見とは、客観的根拠なしに非好意的な見方をすることで、差別とは、偏見に基づいて不平等な扱いをすることだ。

おれは、偏見も差別も完全に根絶することは人類には原理的に不可能だと思っているが、現代社会の一部では、少なくとも差別を違法にすることはできた。アメリカの一部では、差別は違法行為というだけでなく、社会的な制裁の対象でもある。差別は、社会的立場を失う可能性の高い危険な行為だ。

しかし、偏見自体を違法とすることはとうてい無理だろう。それは個人のうちにあるもので、それぞれが吐露しなければ分からないことだし、そもそも多かれ好くなけれ、誰にでもある種の偏見というものはあるというのが一般的な認識だからだ。

自分について考えてみると、おれは実際、偏見の塊だと思える。

欧米人よりもアジア人の方が頭がいいと思うし、手先が器用だと思うし、仕事のミーティングで黒人がそこにいたらびっくりするし、白人の NBA 選手は無条件に応援する。また、美男子は大嫌いだし、美女は大好きだし、女は顔とスタイルと性格が全てだし、女は地図を読めないし、車も運転できないし、いつか女がアメリカの大統領になる日がくれば戦争はなくせるかも知れないのに、と思っている。これらは偏見以外のなにものでもない。

しかし、こういう偏見を持つこと自体がいけないとは思っていないし、偏見のない人はきっと宗教人くらいなのだろうと思う。実際、男は女の話を聞いている振りをしながら胸と尻ばかりみているとか、四六時中セックスのことしか考えてないとか、そういう偏見を持っていないと胸を晴れる女性はどれくらいいるのだろうか。あ、まあ、これらは事実だから偏見とはいえないかも知れないけれど。

そういう話ではなくて、何が言いたいかと言うと、いけないのは、偏見そのものではなく、こういう偏見に基づいて相手の権利を妨げる差別という行為だということだ。もちろん、差別をなくすためにその根源である偏見をなくすという努力はそれ自体大事なのことなのだろうが、偏見があっても差別をしないということは十分に可能なことだと思う。自分の持つ偏見を単なる偏見だと正しく理解することはその一歩だと思う。

ただ、こういう偏見を口外にするということは、それ自体が新たな偏見を生み、そのような偏見を助長する可能性があるという意味で、口外すべきことではないのかも知れない。とくに発言力のある人は、たとえそれがどのような意図で発言されたとしても、大きな問題とされる場合がある。

ハーバードの学長がその真意はどうあれ、性差別的偏見に基づく発言をするということは、おれごときがここで放言するのとはまるで意味が違う。つまり、おれは何を言っても許されるが、サマーズは場合によっては許されない。いや、おれも場合によっては許されないのだけれど。

ちなみに、今週の NEWSWEEK でもこのことが記事になっているが、その記事のちょっと前、P.30 に面白い記事があった。

ワシントン州は知事も上院議員も全員女性になった初めての州だ、という話。ワシントン州は、知事、上院議員 2人、最高裁判官 4人 (9人中)、州議会議員 49人 (147人中) が女性という、まさに Girl's State だ。前々から思っていることだけれど、やっぱり次に住むのはシアトルがいいかな。

男女の性差が科学的研究、仕事にどういう影響があるのかという研究は、サマーズ発言が多くの女性科学者の反感を買ったように、非常に繊細な問題なのでかなり難しいと思うし、どういう結果にせよ科学的証明が近い将来になされるとは思わないが、女性がアメリカの大統領になる日は、おれが生きているうちに必ず来るだろうなと確信した。

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>いつか女がアメリカの大統領になる日がくれば戦争はなくせるかも知れないのにそうかー、じゃあななぞうが大統領になれるように応援してください。
政治家に献金するのは好きじゃないんですが、彼女が大統領になるためなら特別にいくらでも献金することを約束します。えぇ、金はいくらでもあります。しかし、彼女が大統領になる前に、どうしてもしておくべきことがあります。それは私の息子が大統領になることです。なぜこれが必要かというと、女性初かつアジア人初の大統領というのはたぶん難しいからです。ですから、まずは、アジア人初の大統領というのを私の息子にさせて、八年後にななぞう様にバトンタッチするという作戦はどうでしょうか?ついでに二人を結婚させて、ホワイトハウスを16年間牛耳るというのもいいですね。なお、その間、ホワイトハウスの標準語は日本語、しかも名古屋弁ということにさせてください。
宗ちゃんが先に8年間やるのに異論はありません。けど、結婚はななぞうに聞いてみないとな。多分、おとうさんと結婚すると言って却下でしょう。ところで、名古屋弁ってなんですか?あー、忘れてたのに思い出しちゃったよ。ガーリックフライ。くいてー。
えぇっ… 息子よりも、おれと結婚したいってですか… うーん、なんとなくですが、彼女の気持ちは分かる気がします。確かに、ぼくが彼女にハイハイの仕方を手取り足取り教えてあげたわけですし、たとえて言うなら、思春期の少女がカッコよすぎる大人の先生に恋心を抱いてしまうようなものなのでしょう。できることなら、私もそんな彼女の気持ちを受け止めたいです。しかしながら、実を言うと、私にも結婚して欲しいと懇願する愛娘がいるのです。私も罪作りなものです。うーん、おとうさん、困ったなあ…それはそうと、ガーリックフライ、でらうまゃぁでかんがゃ。これが名古屋弁です。信長も秀吉も家康も名古屋弁でした。日本の歴史を学び、世界に伝えるには名古屋弁が必要不可欠ということです。
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