ぼんやりと考えている人

ひろしまなおき (廣島直己)
名前: ひろしまなおき (廣島直己)
住処: シリコンバレー
職業: しがないプログラマ
家族: 愛妻一人、息子一人、娘一人
道具: ハーレー二台、ギター三本
電紙: n at h7a.org

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以前にぼんやりと考えたこと

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10 April '2007 - 17:05 | 日米対決 クレジットカードの利用

日本に滞在していた二週間ほどのあいだ、円安のメリットを享受するためにもできるかぎりクレジットカードを使おうと思っていた。もちろん日本はいまだに未開の現金社会であろうし、使えないことの方が多いのは承知していたけれど、使える場面では積極的に使おうと思っていた。

最初にクレジットカードを使おうとしたのは駅で切符を買おうとしたときのことで、残念ながらぼくのカードは使えなかった。使えなかったというより、実際には使えたのだけれど、カード会社に連絡しろと言われて通らなかった。

というのも、カード会社に日本で使う旨を伝えていなかったので、安全対策として突然の海外利用にアラートが立ってしまったのだった。そこから国際電話させてもらうのも申し訳なかったので、その場では現金で支払い、のちほど電話。これから二週間は日本で使うのでよろしくと伝える。amazon.co.jp でも買い物する予定だったし、早めに気付いてよかった。そういえば友人からこの教訓を教えてもらっていたのに、役に立てていなかった。

次に使ったのは田舎のデパート。子供たちにおもちゃを買ってやった時、カードリーダーがレジにあったのを見つけて、とっさにカードを出してみたらちゃんと使えた。頼んだことをちゃんとしてくれるかどうかはまったく分からないアメリカ人なので、カードが実際に日本で使えるまでは安心できないと思っていたし、ほっとした。

しかし、レジで「お支払いはどうされますか」と聞かれたときはちょっとびっくりした。デビットかクレジットかを訊かれているのだと思って、「クレジットです」と答えたら、相手の目が点になったのが分かった。「...という意味ではなくて?」と続けると、「リボにしますか?それともの一括にしますか?」と聞き直された。

ああ、そういう意味か。そうだった、そうだった。そういえば、そんな種別が日本にはあるのだった。もう、すっかり忘れていた。リボにしてみたらどうなるのかとも思ったけれど、面倒くさかったので素直に一括にしておいた。リボって何の略だろう。リボルバーかな。銃はやっぱりリボルバーだよね。ピストルは嫌いだ。

つぎに使おうとしたのはガソリンスタンド。なんでも現金という日本人でも、ここではクレジットカードを使う人もそれなりに多いと思われる場所。使えない理由、使わない理由はない。

と思いきや、なんとガソリンスタンドではぼくのカードは使えなかった。その後もガソリンスタンドに寄るたびにトライしたけれど、使えたのはたった一回だけで、あとは全滅。ちなみに使えたのは SHELL だった。これからひいきにしてやろうと思う。

しかし、カード会社にもちゃんと電話してあるのに、クレジットカードが使えるとポンプの機械にも書いてあるのに、どういうことか。

使えない理由は、カードの磁気読み取り機の向きだった。日本で発行されたクレジットカードの多くが、アメリカの田舎のガソリンスタンドで使えないことが多いのと同じ理由だ。昨年の夏にいっしょに旅をした C が田舎で不便を強いられていたけれど、その仕返しということらしい。

誰が何故こんな面倒な問題を作ったのだろうか。日本では、あえてアメリカとは反対向きに磁気リーダーを作った理由は何なのだろうか。安全性の向上とかだったら笑止なんだけれど、ありえそうで怖い。

しかし、もっと驚いたことは別のことだ。それは、アメリカのクレジットカードがポンプ機の読み取りで使えないだけでなく、ガソリンスタンド内のどのカードリーダーでも読み取れなかったことだった。対人のカードリーダーで、向きがおかしいから使えないなんてことが許されるのだろうか。デパートのおもちゃ売り場では問題なく使えたというのに。

その後もあちこちでカードを使ったけれど、対人で使えなかったことは一度もなかった。使えないのはガソリンスタンドだけだった。ここで使えないとは想定もしてなかった場所で使えないというのは本当につらい。財布に五万円とか十万円とか入れて持ち歩くのは、それが安全かどうかという以前に馬鹿げていると感じてしまうのだけれど、車で遠出をしようと思ったら仕方ないようだ。ガソリンを現金で入れる必要があるのは誤算中の誤算だった。

たしかに、ネブラスカとかの小さいガソリンスタンドでは C のクレジットカードが使えないことが多かったけれど、奇麗めの新しいところならどこでも使えたし、ましてや対人で使えないスタンドはなかったはず。いちいち店に入る必要があって少々面倒だっただろうけれど、それでも使えるには使えた。でも、よっぽどそのことが許せなかったのだろう。アメリカ産のぼくのクレジットカードは、日本のガソリンスタンドで使う方法はまったくなかったのだ。

しかし、驚くのは早かった。なんと、現金でいれるのも、いまではそれほど簡単ではなくなっていたのだ。つまり、セルフサービスの店で現金でいれるには、まず、プリペイドカードを買う必要があったのだ。いくら入るかも分からないのに、どうやって値段を決めればいいのだろうか。おつりはどうなるのかと訊けば、その店でならまた使えるからまた来いと言う。いやいや、旅の途中なのでもう二度と来ませんよ。

つまり、ぼくが日本でガソリンを満タンにするには、プリペイドカード専売機とポンプを何度か往復しながら、満タンになるまで少しずつ入れていき、最後のおつりは諦めて捨てるか、もしくはフルサービスの店を見つけるしかないようだ。

仕方ないので二千円のプリペイドを買って、それで入るだけ入れてその店を出た。往復しながら入れるなんてバカバカしくてやっていられない。後で分かったのだけれど、満タンにしたら一万円近く入ったのだから、その店は八千円ちかくも売り上げをあげそこねた計算になる。馬鹿だなあと思う。

日本の人というよりも、地元の人にだけ使いやすい効率的なシステムをどんどん導入していくというのは、何かを改善していないと死んでしまう日本人としては不可避な方向なのかもしれないけれど、なんだかなあ。

そういえば、去年の夏に C と立ち寄った、周りに文明的なものがまったくない荒野にぽつんと存在する Four Corners と呼ばれる場所に立ち並ぶインディアンの出店でさえも、クレジットカードが使えた。そこにたどり着いた時、ぼくは現金を $5 ほどしか持っていなかったので、もしクレジットカードが使えなかったら何も買わなかったし、買えなかった。でも、カードが使えたので女房や娘におみやげをいくつか買ったのだった。

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